« 日本のテレビ放送での使用 | メイン | 中国共産党員は中華人民共和国社会のエリートであり »

古典力学と量子力学の対応

古典力学は量子力学の近似理論であると言われる。その主な理由として、

「いくつかの有力な模型で、プランク定数を 0 とみなせば古典力学に等価になること」
「シュレーディンガー方程式の期待値を取ることで、運動方程式が得られること」
「古典力学における物理量を量子化することで量子力学が得られること」
などがあげられる。最後の項目(「古典力学における物理量を量子化することで量子力学が得られること」)については「量子化の項目」に委ねるとして、本記事では、上述二項を説明し、古典力学と量子力学の対応関係を解説する。

ポテンシャルの空間微分(古典的には力に対応するもの)の空間的な変化がゆっくりで、波動関数の広がっている範囲で一定と近似できるならば、シュレーディンガー方程式の期待値を取ることで運動方程式が得られる。即ち位置の期待値と運動量の期待値が古典力学における運動方程式であるHamilton方程式を満たす。

ボーアの対応原理によって古典力学は量子力学の「プランク定数を0にする極限」として位置付けられている。

量子力学と観測 [編集]
量子力学では対象を状態の重ね合わせとして記述し、観測によって一つの状態がある確率で実現する。この枠組みは、それ以前までに育まれていた客観的実在を想定する決定論的記述を見直す契機になった。このため、量子力学の解釈問題が重要な課題となった。

ニールス・ボーアらの提示したコペンハーゲン解釈では、観測が行われると、状態を記述する波動関数は一つの状態に収縮しているとする。ここで、何時どのようにその状態が実現したのかについては説明を与えない。これに対し、アインシュタインらは、量子力学では記述されていないが実際にその状態を実現させた変数が存在するはずだ、と主張した(局所的な隠れた変数理論)。また、確定時期を特定することの困難を指摘する思考実験として、有名な「シュレーディンガーの猫」の例が示された。
化学物質過敏症
特定疾患
オーケストラ
バーベキュー
スキンケア
学童保育所
衛生
合気道
ホスピス
試写会
材料科学
システム工学
哺乳類
クリスマス
遺伝子疾患
食品添加物
ボクシング
履歴書
バレーボール
労働組合

しかしながら、局所的な隠れた変数理論は、量子力学とは異なる結論を出すことがベルの不等式によって立証され、実験検証(アスペの実験)によって棄却された。量子力学と同じ結論を出す、非局所的な隠れた変数理論は存在する。ただし、この理論は、クラスター分解性を持たず文脈依存性があることが知られている。

その他さまざまな解釈がなされているが、量子力学は必ずしも素朴実在論や決定論の是非を決定付けるものではない。

量子力学と意識 [編集]
コペンハーゲン解釈はどのようにして観測によって波動関数が一つの状態に物理的に収縮するのかは説明しないが、波動関数の収縮を量子力学の数学的枠組みで説明することができないことがフォン・ノイマンによって指摘された。そこで、ノイマンは、収縮は観測という人間の行為と同時に起こる、として、量子力学の枠組みで説明できない意識を導入し、意識と相互作用する際に収束がおきるという主張をした。ウィグナーは人間の意識の特別な意義を重要視する姿勢を示した。他に、ペンローズも意識や心と量子力学を関連させて論じている[1]。 しかし、観測の過程において、何時、どのようにして収縮が起きたかについては、それを論じる理論もなければ、それを示す証拠もなく、今日でも完全な合意は形成されていない。収縮が起きる瞬間を明確に特定できない以上、人間が認知した瞬間に起きることだけを前提として観測による状態の変化に意識が介在するという考え方に踏み込む必要性は全くないと言える。

また、このような解釈の導き出す困難をウィグナーは、ウィグナーの友人のパラドックスによっても示されている。これは、シュレーディンガーの猫の変形であり、毒ガス発生機をランプに置き換え、さらに、猫の代わりにウィグナーの友人を箱に入れる。猫の場合には、箱の外の人間が観測しない間は猫はマクロな状態の重ね合わせと考えねばならなかったが、猫でなく人間である場合には、箱の外の人間が観測する時点で観測が行われたとすべきか、箱の中の友人が既に観測を行っているとすべきか、決められない。ウィグナーの友人のパラドックスは、フォン・ノイマンの理論が観測という基本的な定義においてさえ不完全であることを示している。

波束の収束を、観測されるミクロな対象とマクロな観測装置の両方を含めて、物理的に説明しようとする試みも進められている。しかし、量子力学の成立以来続けられているこの試みは未だ成功していない。

量子力学と論理学 [編集]
古典力学ではものの状態は客観的に定まっていることが想定されている。従って例えば、在る、か、無い、かの、二値論理に従う。量子力学の枠組みにおいてはものの状態は客観的に定まっているものではなく、観測して初めて定まる。従ってものの状態は、在る、無い、どちらとも決まっていない(まだ観測していない)、の三つの状態に区分できる。この、状態を三値で記述する論理(三値論理)を採用することによって、ハンス・ライヘンバッハは量子力学の枠組みの論理的基礎付けを行った[2]。

また、観測により定まる命題に関する「量子論理」がフォン・ノイマンらによって提唱されている。これは古典論理と同じ二値論理であるが、不完全性定理により分配律が成り立たないなどの点で違いがある。

量子コンピュータ [編集]
アインシュタイン=ポドルスキー=ローゼンのパラドックスはEPR相関として認知されるようになり、ここで生じる離れた場所どうしの状態の絡み合いを量子もつれと呼ぶ。EPR相関は量子もつれを利用して離れた場所へ状態が送られる現象として理解でき、これを量子テレポーテーションと呼ぶ。

計算機の中の電子の状態は本来量子力学的に記述されるとすると、0 または 1 の2値(1ビット)ではなく、 0 と 1 が重ねあわされた途中の値を持つ場合がある。この量子論的な状態を1量子ビット (qubit) と呼ぶ。複数のqubitに対してユニタリー変換を活用して演算を行うことにより、古典計算機では実現し得なかった並列処理が可能になる。

現在情報通信分野で使われているRSA暗号などの暗号システムは、大きな桁数の素因数分解が事実上不可能である事を前提として成立しているが、量子コンピュータが実現した場合この前提が崩れる事が1994年にShorによって証明されている。また、関連する数学の分野では因数分解がNP完全問題かどうかが論点となっており、もし因数分解がNP完全問題である事が証明されれば、すべてのNP完全問題が量子コンピュータによって解かれる事になる。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://wwww.isxbgu.info/blog/mt-tb.cgi/1072

About

2009年06月13日 07:06に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「日本のテレビ放送での使用」です。

次の投稿は「中国共産党員は中華人民共和国社会のエリートであり」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.35